マイクロバスの導入を検討する際、
「送迎、観光、福祉…自分の目的に合うのはどの車種だろう?」
「乗車人数や必要な装備はどう考えればいい?」
といった数多くの疑問に直面するのではないでしょうか。
選択肢が多様であるからこそ、購入やリースで後悔しないためには、ご自身の用途に合わせた「選び方の軸」を持つことが不可欠です。
この記事では、マイクロバス選びにおける基本のステップから、具体的な用途に応じた考え方、そして主要メーカーの車種比較まで、専門的な視点から網羅的に解説します。
大阪府枚方市でマイクロバスを専門に取り扱う「ABUS.」が、貴社にとって最適な一台を見つけるための鍵となる情報をお届けします。
マイクロバス選びの基本4ステップ
マイクロバス選びは、以下の4つのステップで進めることで、目的が明確になり、失敗のリスクを大幅に減らすことができます。
- 【ステップ1】用途を明確にする
- 【ステップ2】乗車人数と座席レイアウトを決める
- 【ステップ3】必要な装備を洗い出す
- 【ステップ4】主要メーカー・車種を比較する
それでは、各ステップを具体的に見ていきましょう。
【ステップ1】用途を制する者が、マイクロバス選びを制す
全ての土台となるのが「何のためにマイクロバスを使うのか」という用途の明確化です。用途によって、重視すべき性能や装備は大きく異なります。
主な用途と選び方のポイント
重視するポイント: 高い耐久性と信頼性、定時運行を支える故障の少なさ、乗降のしやすさ(自動ドア、ステップの広さ)、日々の燃料コストを抑える燃費性能。
おすすめの傾向: 基本性能がしっかりした標準的な仕様の車両。トヨタ「コースター」などが定番として人気です。
重視するポイント:長時間移動でも快適なリクライニングシート、眺望の良い大きな窓、エンタメ・快適装備(冷蔵庫、テレビモニター、USBポート)、スーツケースなどを収納できる荷物スペース(トランクルーム)。
おすすめの傾向: 内装のグレードが高く、快適装備が充実した車両。後部が対面になるサロン仕様も人気です。
重視するポイント:多くの部員が乗れる乗車定員、大量の機材や荷物を積める収納力(トランクルームやルーフラック)、長距離移動に耐える耐久性。
おすすめの傾向: 乗車定員が多く、荷物スペースが確保されたシンプルな仕様の車両。
重視するポイント:車いすのまま乗降できるリフトやスロープの装備、手すりや滑りにくい床材などのバリアフリー設計、乗降時の安全確保。
おすすめの傾向:メーカー純正の福祉車両仕様車、または専門業者による適切な架装が施された車両。
【ステップ2】乗車人数と座席レイアウトの最適解
用途が見えたら、次に具体的な乗車人数と座席レイアウトを考えます。
乗車人数の確認と運転免許
マイクロバスの乗車定員は、一般的に幼児専用車を除き11人~29人です。
ここで非常に重要なのが、運転に必要な免許の種類です。
乗車定員11人~29人: 中型自動車免許 または 大型自動車免許
(補足) 免許取得時期による違い
運転免許制度は過去に何度か改正されています(特に2007年と2017年)。そのため、免許を取得した時期によって、運転できる車両総重量の範囲が異なります。ご自身の免許証の条件欄を一度確認してみることをお勧めします。
「マイクロバスの運転に必要な免許」の詳細については、下記の記事をチェック!
座席レイアウトの種類
標準シート(前向きレイアウト): 最も一般的で、送迎など幅広い用途に対応します。
サロンタイプ(後部対面シート): 後部座席がテーブルを挟んで向かい合わせになるレイアウト。観光やチーム移動など、乗員同士のコミュニケーションを重視する場合に最適です。
補助席の有無: 最大乗車人数を増やせるメリットがありますが、座り心地や通路の快適性は損なわれるため、常時使用するのではなく、臨時的な利用を想定するのが良いでしょう。
【ステップ3】快適性と機能性を左右する「装備」の選択
必要な装備を洗い出すことで、車両の利便性や快適性は格段に向上します。
- オートマチック車(AT/AMT): ドライバーの負担を大幅に軽減。現在の主流です。
- 自動ドア(オートスライドドア): スムーズな乗降に不可欠。特に送迎用途では必須装備と言えます。
- エアコン: 強力な冷暖房性能を持つリアクーラー・リヤヒーター。
- リクライニングシート: 長距離移動の快適性を高めます。
- 冷蔵庫・テレビモニター・カラオケ: 観光用途で顧客満足度を上げる装備。
- USBポート・AC電源: スマートフォン充電など、乗客のニーズに応えます。
- 車いす用リフト/スロープ: 福祉車両の必須装備。
- トランクルーム: 車内に荷物を持ち込まず、大量の荷物を収納できます。
- ルーフラック: 長尺物やさらに多くの荷物を積載する場合に有効です。
特に中古車を検討する場合、後付けが難しい装備(トランクルームなど)も多いため、購入時に必要な装備が備わっているかをしっかりと確認することが重要です。
【ステップ4】主要メーカー・車種を徹底比較【コースター/ローザ/シビリアン】
現在、国内で新車購入できる主要なマイクロバスは、トヨタ「コースター」と三菱ふそう「ローザ」の2強体制です。ここでは、中古市場で根強い人気を誇る日産「シビリアン」(2021年生産終了)も含めて、それぞれの特徴を比較します。
メーカー | 車種 | 特徴 | こんなニーズにおすすめ |
---|---|---|---|
トヨタ | コースター | 【信頼性の王道】 圧倒的な耐久性と信頼性。 故障が少なく、部品供給も安定。 豊富なバリエーションで、 あらゆる用途に対応する業界標準モデル。 | 確実な運行が求められる送迎業務、 長期間安心して使いたい事業者様。 |
三菱ふそう | ローザ | 【先進技術と快適性】 ドライバーの負担を軽減する AMT「DUONIC® 2.0」や、 独立懸架サスによる快適な乗り心地が魅力。 先進安全装備も充実。 | ドライバーの負担軽減を重視したい、 乗客にワンランク上の快適性を 提供したい事業者様。 |
日産 (中古市場) | シビリアン | 【根強い人気の名車】 頑丈な足回りとパワフルな走りに定評。 独特の乗り味でファンも多い。 ※2021年に生産終了しているため、 今後の部品供給には注意が必要。 | 予算を抑えつつ、 パワフルで個性的な車両を探している事業者様。 (中古車選びの知識が必要) |
日野 | リエッセII | 【コースターの兄弟車】 トヨタ「コースター」のOEM供給モデル。 基本性能はコースターと同一で、 日野の販売・サービス網で 購入・メンテナンスが可能。 | トラック等で日野と 付き合いのある事業者様。 |
迷ったらプロに相談を。ABUS.が提供する「最適解」
ここまで選び方のステップを解説してきましたが、「やはり自社のケースではどれがベストか判断が難しい」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。そんな時こそ、専門家の知識をご活用ください。
マイクロバス専門店のスタッフに相談するメリットは、単に車両のスペックを教えてもらうだけではありません。
中立的な視点での提案
全メーカーの長所・短所を熟知しているため、特定のメーカーに偏らず、お客様の用途と予算に最適な一台を客観的に提案できます。
新車・中古車の両面提案
「予算的には中古だが、この用途なら新車のリースがお得」など、お客様の状況に合わせて最も合理的な選択肢を提示します。
専門的な架装(カスタマイズ)の相談
「ここに棚を付けたい」「このシートを外して荷物スペースにしたい」といった細かな要望に対し、実現可能性や費用を踏まえた具体的なアドバイスが可能です。
購入後の安心
車両の特性を熟知した自社工場でのメンテナンスにより、購入後も安心して長くお使いいただけます。
まとめ:「最適な一台」を見つけるために
私たちABUS.は、マイクロバスに関するあらゆるご相談を承ります。お客様が抱える課題やご要望を丁寧にヒアリングし、豊富な知識と経験から、貴社だけの「最適な一台」を導き出すお手伝いをさせていただきます。
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